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マンション管理裏話

防火管理者を委託できるか

築年数が長いマンションや住居者の高齢化が進んでいる場合など、防火管理者がなかなか選任できないケースがあるようです。
防火管理者が適切に配置されていない場合、「法令順守」の問題もありますが、現実問題として「いざ火災発生!」などのトラブルが発生した場合に、大惨事となる事もあり得ます。

このようなケースでお困りの方は、防火管理者の外部委託を検討してみてください。

空き家でも管理費は払うんですか?

たまに聞く訴えで、

「部屋が空き家状態なのに(入居していないのに)管理費を払う必要があるのでしょうか。」

というものがあります。
マンションの管理費は、区分所有者の「専有部分」の維持管理のみに使われるわけではありません。
よって契約時にもその旨は確認済みと思われます。

もちろん「管理費」だけでなく「修繕費」も対象で、住んでいないからと言って「払わなくてよい」訳ではなく、
また後から返金される事も考えにくいと思います。

自治会へは参加すべきか

マンション管理の立場から見ると、その目的と方向性は全く異なる組織ですので単純に比較する事はできません。
自治会への参加は強制ではありませんので、その会費徴収に対して抵抗を感じていらっしゃる方も多いかと思います。

自治会を立ち上げる事で、行政から補助金の交付を受ける事もありますので、
「環境美化」、「防犯警備」、「自治管理」の観点から”マンション価値を上げるため有利に働く”という一面もあります。

マンション管理と自治会

マンション管理と自治会は、全く別の組織になります。
マンション管理の目的はあくまで「管理対象物の維持管理」にあり、その組織は区分管理者より成り立ちます。
一方地域に置かれている組織である自治会は、「地域住民の親睦振興」や「生活向上を目的とした自治管理」と言えます。

マンションによっては、マンション内で独立した自治会を立ち上げているケースもありますが、
マンション管理とはもちろん(会計上)無関係な組織となります。

近所づきあいの価値

不動産情報サービス業大手の「アットホーム」によると、物件購入時に「良好な近所付き合い」をお金で買えるとした時の購入金額を、インターネットによるアンケートにて調査したそうです。

購入物件が「戸建」か「マンション」かは区別されていませんが、461名の回答結果によると新築物件で「179万円」、中古物件で「96万円」との結果が出たようです。

なお、新築と中古では「近隣住民と仲良くなりやすい」と思われているのは圧倒的に”新築”で86.0%の回答結果だったとか。
すでにコミュニティーが形成されている輪の中に一人入っていくのはやはり敷居が高く感じられ、時間をかけてでも良いから同じスタート位置で付き合いを始める事を多くの方が望んでいるようです。

玄関扉の扱い

前回、国土交通省の「標準管理規約」を元に「共用部分の範囲」について書きましたが、そこには”玄関扉”について記載がありませんでした。
では玄関の扉は”専有部分”にあたるのでしょうか?

その辺りも上記規約には明確に記載されています。
「第2章 専有部分の範囲」の「第7条(専有部分の範囲)」の2項目の”二”には

”玄関扉及びシャッターは、錠及び内部塗装部分を専有部分とする。”

とあります。
なるほど、錠と内部塗装のみが専有部分だったとういう訳ですね。
廊下に面した扉外観にリースなどの飾り付けや装飾を施すのは問題となりそうなので、気になる方は管理規約を確認いただくのが宜しいかと思います。

共用部分の範囲

国土交通省が提示している「標準管理規約」に記載されている「共用部分の範囲」を転載致します。

1 全体共用部分
○共用エントランスホール、共用廊下、共用階段、共用エレベーターホール、屋上、屋根、塔屋、自家用電気室、機械室、受水槽室、高置水槽室、パイプスペース、メーターボックス(給湯器ボイラー等の設備を除く。)、内外壁、界壁、床スラブ、基礎部分、床、天井、柱、バルコニー等専有部分に属さない「建物の部分」
○共用エレベーター設備、電気設備、給水設備、排水設備、消防・防災設備、インターネット通信設備、テレビ共同受信設備、オートロック設備、宅配ボックス、避雷設備、集合郵便受箱、各種の配線配管(給水管については、本管から各住戸メーターを含む部分、雑排水管及び汚水管については、配管継手及び立て管)等専有部分に属さない「建物の附属物」
○管理事務室、管理用倉庫、清掃員控室、集会室、トランクルーム、倉庫及びそれらの附属物
 
2 住戸一部共用部分
○住宅用エントランスホール、住宅用階段、住宅用廊下(○階~○階)、住宅用エレベーターホール、住戸用共用トイレ、住宅用エレベーター室、住宅用エレベーター設備
 
3 店舗一部共用部分
○店舗用階段、店舗用廊下(○階~○階)、店舗用共用トイレ 

バルコニーは誰のもの?!

個人で自由に使えないのだとしたら、バルコニーは一体誰のものなのか。
国土交通省の提示する「標準管理規約」の「別表第2 共用部分の範囲」には、バルコニーが”全体共用部分”として記載されています。
つまり、基本的にはバルコニーはマンション全体のものであり、個人の(区分所有者の)所有物ではないという解釈になります。

ただ、そうは言っても(共用部分だからといって)管理会社の人や掃除の方が勝手に立ち入って、バルコニー内を清掃したり片付けるというのはどうも現実的ではありません。
同標準管理規約の第21条(敷地及び共用部分等の管理)にはこう記載されています。

「敷地及び共用部分等の管理については、管理組合がその責任と負担においてこれを行うものとする。
ただし、バルコニー等の管理のうち、通常の使用に伴うものについては、専用使用権を有する者がその責任と負担においてこれを行わなければならない。 」

平たく言えば、「バルコニーは共用部分であるけれど、区分所有者の負担にて管理しなさい」ということです。
区分所有者が管理する義務を負いながらも、共用部分として定義付けられているので、「個人で勝手に好きにしないで」という理屈になる訳です。

バルコニーに布団を干す是非

南向きのバルコニーに、天気が良い日はお布団を干すという習慣。
日本の住宅では割と日常的な風景のようにとらえれているかと思いますが、場合によっては「控えて頂くよう」警告が来る事があります。
(というより、「止めるように言われているが、理由が判らない」といったご相談がありました)

実は似たような相談事として「バルコニー張り出し部分への衛星放送用のパラボラアンテナの設置」や「バルコニー内への物置設置」なども同様な指摘を受けるケースがあるようです。

主な理由としては、

・階下への落下の危険性(アンテナや鉢植え)
・避難経路の確保(物置などの障害物の排除)
・外観を損なう(布団)

といったものが挙げられております。
上2つの理由に関しては理解できるものの、設置時に十分に考慮すれば防げるものだし、3番目の「美観を損ねる」というのはいささか特定の組合員の”押しつけ”ではないかとも思えてしまいます。
そもそも”美観”は個人の「主観」であり、絶対的なものではないはず。

ところが、この”横やり”とも思える警告にも、ちゃんとした理由がある訳です。

マンションにおける防火管理

収容人数が50人を超えるマンションは防火管理に必要な業務を遂行する「防火管理者」を選任し、消防署に届けなくてはなりません。
選任を行うのは管理権限者たるオーナーになります。
とはいえ、各区分所有者がそれぞれ管理権限者としては建物を管理する事が出来ないので、実質「管理組合の組合長(理事長)」です。

選任された防火管理者は管理権限者に代わり、マンションの防火管理を行いその管理体制の維持を行います。
(当然、失火時の責任は防火管理者となります)

平成26年4月1日に消防法令の改正が施行されますので、それについては改めてお話しします。

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